会長コメント 2010

年頭所感

2010/01/01 あけましておめでとうございます。

 昨年は、米国のオバマ大統領の就任に始まり、まさに変化=「チェンジ」の年であったといえます。
 一昨年の米国発の金融危機に端を発した、先進国経済のマイナス成長。過剰流動性を制御できなかった反省から企業経営のあり方も見直され、米国一極集中から多極化、なかでも中国の存在感の増大など、世界経済の風景はがらりと変わりました。「環境」が経済のキーワードとなり、CO2削減の枠組みの構築に国際社会が混乱するのを横目に、わが国の企業は環境性能という新しい付加価値を製品・サービスに取り入れています。産業構造や世の中の仕組み、人々の意識も着実に変化しています。日本の政治も民主党への政権交代を経て様変わりしました。政策決定のスタイルの変化には目を見張るものがあります。

 関経連は一昨年、「関西ビジョン2020」を策定し、関西の突破力を発揮して世界に貢献すると宣言しました。今年はその実現に向けてさらにステップを進めてまいります。卓越した技術を持つ関西の中堅・中小ものづくり企業群の育成・強化をめざすとともに、農業の国際競争力の強化にも取り組んでいきます。環境先進地域・関西というフレーズも定着してきましたが、ホーチミン市で取り組む水プロジェクトなどを具体的に推進し、企業と自治体を結ぶ新たな官民連携のビジネスモデルを構築しつつ、環境「貢献」地域としても役割を果たしたいと思います。
 これまで関西はビッグプロジェクトを手掛けてきましたが、例えば、優秀な研究施設が集積し高い評価を得ているけいはんな学研都市でも、もっと生かす方策があるかもしれません。われわれがよって立つこの関西という資産を検証し、常にその効果を最大限発揮するように心がけることが大切です。道路のミッシングリンクは京阪神高速道路整備促進協議会で、伊丹を含む関西の3空港問題は一元管理を具体化し、事態を打開していきたいと思います。3月末に着工を迎える北ヤード(大阪駅北地区)開発についても、ネーミングを含めてより良いものに仕上げてまいります。そして、いよいよ設立に向け大詰めを迎えた関西広域連合ですが、設立後は一つずつ着実に成果を積み上げてまいります。

 日本が人口減少社会に突入する一方で、新興国は拡大を続けています。とりわけアジアはその中心です。われわれは躊躇することなく、アジアに乗り出して行かねばなりません。関経連が締結したERIA(東アジア・アセアン経済研究センター)との協力合意は、その支えになります。今年開催される上海万博がかつての日本の姿を彷彿とさせる一方で、平城遷都1300年記念事業は関西とアジア大陸との縁をあらためて感じさせます。日本開催となるAPEC(アジア太平洋経済協力)では、エネルギー(福井)、観光(奈良)、財務(京都)の各大臣会合が関西で開催されます。それぞれが関西の魅力を海外に発信する契機となることでしょう。

 変化は新しい時代の始まりです。関経連は先頭に立って、関西ならびに日本の新たな発展の基礎をつくるため、新政権ともコミュニケーションを取り、会員の皆さまのご意見を頂戴しながら、中長期的な成長戦略とそのベースとなる税制財政、科学技術振興、雇用、地方分権などタイムリーかつ実践的な提言を行ってまいります。他経済団体、自治体とも連携をより密にし、関西の活性化、情報発信に努めてまいります。本年も倍旧のご支援をお願い申し上げます。

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