会長コメント 2017

年頭所感

2017/01/01
公益社団法人関西経済連合会
会長  森  詳 介


 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 昨年の関西経済は、中国経済の減速などの影響で一部に弱い動きが見られたものの、全体として緩やかに回復しました。雇用情勢は1年を通して良好であり、設備投資は全国を上回る伸びを示しました。
 Brexitと米国大統領選は、世界に大きな衝撃を与えました。大国から相次いで内向きの政策を選択する民意が示された事実は、重く受け止めなければなりません。
 ただし、若干の修正があったとしてもグローバル化の大きな潮流は不変です。TPPの行方はまだ決着していませんが、自由貿易を拡げる試みは必ず何らかのかたちで進んでいくでしょう。
 その点で、わが国の経済政策も大きなところでは変える必要がないと考えています。人口減少社会に足を踏み入れたわが国は、これからも地方の強みを引き出して経済力を底上げすること、イノベーション力を高めて世界に新しい価値を提供し続けることに、邁進しなければなりません。
 関西は、その先頭に立たなければならないと考えています。71年目の関経連も、関西経済の競争力を高め、関西から日本の発展を牽引してまいります。

 関経連は今年も、「アジアでのビジネス機会創出」、「複眼型国土の形成」、「健康・医療イノベーション創出」、「関西広域観光戦略の推進」の4点に重きを置いて活動を展開します。

 「アジアでのビジネス機会創出」については、昨年、アジア各国を訪問してそれぞれの課題やニーズを把握し、一部の国では人材育成や環境技術のインダストリアルツアーといったアクションプランを始めました。
 今年は、さらにその範囲を拡げます。先行アクションもブラッシュアップします。関西とアジアの関係をより高度化し、関西企業のビジネス機会を創出してまいります。
 「複眼型国土の形成」については、昨年、スーパー・メガリージョン構想の基幹ネットワークであるリニア中央新幹線の名阪間開業前倒しが決まりました。北陸新幹線も、大阪までの延伸に向けた議論に進展が見られました。
 今年も、こうしたインフラの着実な整備を働きかけてまいります。また、リニア開通後の関西のあるべき姿の検討も始めます。スーパー・メガリージョンの一翼にふさわしい発展戦略を描き、それを広く訴えてまいります。
 「健康・医療イノベーション創出」については、昨年、企業が保有する従業員の健診データ等のビッグデータ活用の検討を始めました。
 今年は、このプロジェクトの具体化を進めます。関西健康・医療創生会議と連携して、企業の健康経営支援や新ビジネスの創出を目指します。また「健康・長寿」をテーマとする2025年の大阪万博は、わが国の健康・医療産業の起爆剤となりえますので、その誘致を進めてまいります。
 「関西広域観光戦略の推進」については、昨年、KANSAI ONE PASSやKANSAI Free Wi-Fi等の取り組みを進め、関西のインバウンドは非常に好調でした。
 ただ、観光産業は為替や風評に左右される水物の面があります。外国人消費にも、かつての勢いはありません。
 今年は、KANSAI ONE PASSで得られた外国人観光客の行動軌跡のビッグデータを分析して新サービスの開発を進めるなど、関西の魅力をさらに引き出し、関西ブランドのいっそうの向上を図ります。
 関経連は今年も、会員のみなさまとともに関西から日本の未来を切り拓いてまいります。
 今年も、倍旧のご支援をお願い申し上げます。

以  上
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