精密金型・金属部品などの設計から製作を手掛けるファブレス会社の株式会社ゲートジャパン。多品種・小ロット・短納期・低コストを掲げ、国内外の提携工場と協力し商品を提供をしている他、2024年3月から自動機(FA装置)の設計、製造も開始した。また、レーザーマーカーなどの装置(機器)の輸入・販売や、DX支援事業として、小規模ながらコンサルティングやシステム開発も行っている。
少子高齢化など、多くの社会課題を解決し、会社を成長させるためにはデジタル化、DXは避けては通れないと考えているゲートジャパン では、「ゲートジャパンにおけるDXとは、一番は、顧客サービス向上です。早く、安く、高品質を実現するための手段なんです」と明確なコンセプトがある。
ファブレス業務は熟練(経験と知識)が必要で、単純に人を増やして対応できるものではない。案件の管理や調整も複雑で客先や案件ごとに違っており、人が介在しないとできない業務が沢山ある。ゆえに、人にしかできないことの効率を高めるため、DXが必要だとされている。
過去には、計画や判断、ミスの対応に多くの時間を要していたが、ゲートジャパン では“DXで見える化する”ことで大きく改善できると考えられている。
代表取締役の西澤氏は、「事業が好調となり、案件の増加にともない、見積・受発注情報と紙図面が増えました。ただ案件の処理には、関係個所との連携や調整、図面を読み解く熟練が必要で、単純な増員での対応が難しく、ミスの発生、残業の増加、紙図面の保管場所の整理整頓が追い付かず、顧客サービスが低下して会社の成長を阻害し始めたからです」とDX化促進のきっかけを話す。
また、現・執行役員のDX推進リーダーが、中国の展示会などで急激なITの進化を目の当たりにして、危機を感じたのも一つの背景だ。
ゲートジャパンでは、2017年からペーパレス化を実施、ドキュワークスと言うドキュメント管理システムを導入し紙資料を極力廃止した。
取り組みが進むにつれ、既存のシステムや業務の改善では新たに難しい課題に直面するようになり、本格的なDXを念頭に、2022年頃から基幹システムの企画に着手。同社事業の強みであるノウハウとネットワークを活かし、B to B to Bのビジネスを拡大させる基幹システムの構想を2023年に立てた。大きなシステム、サービスの構築となるため、専門性の高いソフトウェアベンダーに協力を依頼し、2024年4月にフェーズ1となる基幹システム「Genie-us」をローンチ。見積から売上まで、案件の状態が一目でわかり、 RPAで自動化した要件や、できなかったアイデアを盛り込み完成させた。
導入効果としては、ペーパーレス化でプリンターからの印刷枚数が全社で90%以上の削減を達成。2017年の取組当初に比べ、作業効率が50~60%向上した結果、従業員数はそのまま、残業はほぼゼロで、引き合い件数が2倍、売上が1.8倍になった。
現在ゲートジャパンでは、基幹システムの「Genie-us」の機能拡張を計画している。具体的には、“協力工場側のさらなる機能向上”、“顧客が管理しやすく便利なWEBサービスの提供”、“海外顧客のための為替機能追加”であり、「このGenie-us構築で得られたノウハウ、DX推進の経験をお客様に還元したい」と構想は広がっている。