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Kansai D&I News
2025.5.30 企業の取り組み最前線

自分らしいリーダーをめざして 関西圏で活躍する女性のための異業種交流会
――川崎重工業、関西電力、積水ハウス、東京海上日動火災保険

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(交流会事務局:各企業D&I担当者 ※左から、関西電力 永榮さん、東京海上日動火災保険 大橋さん、積水ハウス 横山さん、東京海上日動火災保険 井上さん、川崎重工業 大石さん、川崎重工業 秦さん)

2025年4月25日、川崎重工業、関西電力、積水ハウス、東京海上日動火災保険(※社名50音順)の4社が合同で、係長クラスの女性総合職を対象とした異業種交流会を開催した。当日の様子を取材し、交流会事務局の皆さんに取り組みのきっかけや今後の展望を聞いた。

交流会概要

  • 日時:2025年4月25日(金)13:00~17:30
  • 会場:川崎重工業 神戸本社 神戸研修センター
  • 対象者:各社 女性総合職(係長クラス)
  • 内容:
    • 【第一部】
    • 1.オープニング
    • (1)交流会 開会ご挨拶
    • (2)会の目的共有・本日のゴール
    • 2.アイスブレイク (グループ内での名刺交換&自己紹介)
    • 3.リーダーによるパネルディスカッション・質疑応答
      • テーマ:「管理職の本音」
      • パネラー:川崎重工業 大石さん、積水ハウス 横山さん、東京海上日動火災保険 大橋さん
      • モデレータ:関西電力 永榮さん
    • 4.グループディスカッション・全体共有
    • 5.交流会 閉会ご挨拶
    • 6.事務局からの連絡事項、写真撮影
    • 【第二部】
    • 懇親会
    • 参加者数:64名(人選については、公募型の企業と推薦型の企業があった)

――交流会を企画したきっかけを教えてください。

4社のD&Iの担当者が関経連の会合で各会員企業の女性役員の皆さんとのコミュニケーションを取らせていただく中で、キャリア形成において多くの学びをいただき、また、エンパワーメントされる経験をしていました。担当者の我々だけがこの貴重な経験を享受するのではなく、各社内の女性従業員にも経験してもらいたい、社内に還元したいと言う思いから本交流会を立ち上げました。会社組織を越えた「繋がり」や「先輩社員の経験」を知ることは、今後のキャリア形成の財産になると思います。

交流会の目的は次の3つです。

  • 他社の女性社員との交流を通じて自身のなりたいリーダー像を具体化し、キャリアビジョン形成に生かす
  • 他社の女性社員とのディスカッションを通じて多様性、企業文化の違いなどから、自社・他社の良いところを知り、その気づきを自らの行動変容に繋げる
  • 社外人脈を作って、自分の人生をより豊かにする

――交流会冒頭では、関経連D&I専門委員長の柿原さん(川崎重工業取締役)にご経験をふまえてご挨拶をいただきました。

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 バックボーンや価値観の異なる社外の方と交流することで自身にあるさまざまな「アンコンシャスバイアス」の存在に気づき、キャリアの選択肢の幅を広げていける。30~40代というライフイベントが起こる時期だからこそいろいろな考えを取り入れて生かすことができる。皆さんは良いタイミングでこのイベントに参加できているというお話がありました。また、異業種交流はクロスポリネーション(異花受粉)であるという示唆もいただきました。

――当日は、各社の女性先輩社員が「管理職の本音」を語るパネルディスカッションが実施されました。内容をご紹介いただけますか。

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 パネルディスカッションには現役管理職がパネラーとして登壇しました。 「管理職になってからの働き方や気持ちの変化」や「管理職になってからの職種変更との向き合い方」、「管理職と育児の両立」などさまざまなテーマで ディスカッションを行い、参加者に「管理職になること」へのイメージを具体化してもらいました。パネラーが、飾らずに等身大の意見を語ることで、「自分にもできる」と参加者に前向きにとらえてもらい、管理職もキャリアの一つの選択肢にしてもらうことを意識して企画を考えました。

当日は、パネラーが三者三様に意見を述べ、それぞれの個性が爆発し、多様なリーダー像(=「自分らしいリーダーとは」)を見せられたのではないかと思っています。

また、質疑応答では、参加者から日々のマネジメントに関する相談がありました。とてもリアルで、良い質問が出ました。

――その後はグループごとに分かれてのディスカッションが実施されました。印象に残った点を教えてください。

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 「パネルディスカッションからの気づきの共有」や「参加者が今の時点で描いているリーダー像・キャリアビジョン」についてフリーディスカッションをしてもらいました。悩みを共有したり、アドバイスし合ったりと大変盛り上がりました。全体共有では、自分たちもロールモデルになろうという決意や、ジェンダーギャップ解消も含めて、すべての人が働きやすい会社や社会にするために、自分たちも頑張っていきたいという発言もあり、会社組織を越えて一体感が醸成されているのが印象的でした。

――参加者(受講者)の皆さんからはどのような感想が聞かれましたか。

 アンケートの結果をいくつか紹介します。

  • 同志と出会えたという感じで、今後もお付き合いしたい興味深い話を伺えた。モチベーションが上がった。
  • 会社によって色々な考え方やカラーがあり、改めて自分の会社の良さを実感することができた。また、笑顔の裏で苦労もしながら今のキャリアがあることはみんな共通していることを知れたので、また頑張ろうと思った。
  • こんなにもリーダー層がいると知ることができたこと。管理職になる人はすごく上昇志向がある方だけだと思っていたがそんなに気を張る必要はないと思えた。
  • 事務所内に同世代がいないので、同世代の方々とお話ができて大変勉強になった。悩んでいる内容が同じなので、共感できる部分が多くて良かった。
  • 弊社にはいない女性リーダーや担当者のさまざまな考えに触れられた。
  • パネルディスカッションでは女性リーダーのお三方のお話をお聞きして、日頃自分が仕事をしている中での悩みが一気に解消され、本当に勇気づけられてモチベーションが上がった。
  • 登壇者のみではなく、グループワークでお話した方も含め、皆さんそれぞれの立場で悩みながらも日々前向きに頑張っているということが分かった。

<総勢90名での記念撮影>

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――事務局の皆さんの感想と今後の展望を教えてください。

 事務局が何も言わなくても、集まった人から名刺交換を始めて、良い意味で勝手にコミュニケーションを取っている姿は頼もしかったです。また、参加者の皆さんが終始楽しそうで、笑顔が多かったのが印象的でした。

 企画者としての気づきとしては、パネルディスカッション、グループディスカッションを通して本音トークができて、柿原委員長が冒頭挨拶で言われたようなお互いに色々な事を吸収し合うことが実現できたと思います。社外だからこそ本音で話せることもあるのかもしれません。社内だとどうしても変なプレッシャーを感じてしまうこともあると思うので、異業種交流会だからこそ実現できたことだと思います。そこに価値を感じています。

 本交流会の目的はネットワーキング要素が大きいです。それは、一度やれば構築されるものではなく、会合を積み重ねていくことが重要だと思っていますので、今後も本交流会を継続的に実施していきます。そして、さらに多くの企業様からの参加を募り、より多様な視点を取り入れた交流会にするとともに、参加者がより多くの学びを得られるよう工夫していきたいと思います。参加くださる企業様がおられましたら、ぜひご連絡いただけると幸いです。