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会長コメント 2010

第48回定時総会 下妻会長 開会ご挨拶

2010/05/24

社団法人 関西経済連合会
会長 下 妻  博


本日は、大変ご多忙の中、第48回関西経済連合会定時総会にご出席賜りまして、誠に有難うございます。また、会員の皆様には、平素より関経連に、ひとかたならぬご支援、ご理解、ご協力を頂いておりますことに、厚く御礼申し上げます。

さて、金融危機後、世界経済は、各国の景気刺激策と中国をはじめとした新興国の需要に支えられ、勢いを取り戻しつつあります。同様に日本経済も緩やかな回復を示しておりますが、前政権からのエコポイント制などの政策面での押し上げ効果もありました。残念ながら、自立回復とまでは行かない状況であります。
各国が金融危機での対処策の後始末、いわゆる出口の模索にかかろうとしていた矢先で発生したギリシャでの財政問題は、同様に財政に大きな課題がある日本では、とりわけ重く受け止められております。加えて、もともと日本では、人口減少、高齢化が進展し、将来に自信が持てないという状況が続いており、これらを打破するために、我々は、まずは経済というパイの拡大、成長の必要性を強く意識して行動しなければなりません。

このような状況の下、今年度、関経連は、大胆な政策提言と関西ビジョン2020の実現に注力して参ります。
まず、政策提言については、昨年の政権交代直後から、成長戦略の必要性をいち早く訴えて参りました。今や、日銀が成長のための金融政策について言及するようになるなど、かなり関経連の提言も影響を与えたのではないかと自負しております。現在、6月の成長戦略会議の内容についての発表を待っている状況ですが、それ以外にも日本の将来を左右する重要課題は目白押しであり、年々高度化するコーポレートガバナンスに関する課題への対応、国と地方との関係など、制度改革も含めて、成長に向けた大胆な政策提言を行い、実現に向けて働きかけて参ります。
次に、関経連独自の成長戦略である関西ビジョン2020の実現であります。日本の成長に関して、各方面で関心が高まっておりますが、これまで、環境先進地域・関西を旗印に環境産業の育成、また、科学技術政策への積極的な提言、アジアとの経済交流強化、関西ブランド力向上による観光産業の振興などに取り組んで参りました。昨年末に発表された政府の成長戦略の基本方針=6つの戦略分野は、関経連がわが国の成長のため重点的に取り組んでいる方向と軌を一にするものであり、我々は、これを追い風に推進して参ります。
これらの産業を支える広域交通・物流インフラの整備も重要であります。空港に関しては、先月の関西3空港懇談会において、関空を国際ハブ空港として強化することが合意されたのは大きな成果であり、更にそれが、国交省の成長戦略にも位置付けられました。
政策提言から実行・実現に向けて汗をかき、行動する関経連として、引き続き北ヤードをはじめ様々な課題に取り組んで参ります。

さて、今年は平城京に遷都されてから1300年、奈良は活気を帯びております。当時、律令国家が誕生し、シルクロードを通じて西洋やアジアの文化が流れ込み、国際交流都市を形成していたそうであります。また、遣唐使は命がけの航海によって、中国の先進的な技術や文化を貪欲に持ち帰りました。その熱意がしのばれます。我々企業人も国際競争にさらされ、常に海外を意識しておりますが、近頃、海外赴任を避ける外交官や商社マンがいるという話も聞きます。次の日本を背負う若い世代は、狭い世界で満足する傾向があると言われており、どうも内向きになっているように感じます。グローバル化が進展する一方で、日本社会の活力への懸念が広がっております。
2月の関西財界セミナーでは、ルース米国大使をお招きして、会場の皆さんと「イノベーションと起業家精神」について意見交換を行いました。ルース大使からは、日本からの留学生の米国におけるプレゼンスの低下や、他の国からの留学生はアントレプレナーシップに富んでいるというお話がありました。こういった観点も踏まえ新たに、起業家精神涵養のための若手人材育成・交流事業に取り組んで参りたいと思います。米国で、起業家精神のダイナミズムを体験し、失敗を財産にするスピリットを吸収する。ベンチャー、新しい企業を育てる。国際競争を勝ち抜く次世代の経営リーダーを育てる。小さな取組みですが、日本を変えてくれる可能性を追求したいと思います。

更に今年は、サッカーワールドカップイヤーです。6月11日の開幕まであと僅か。日本のプロ野球は昨年、ワールドベースボールクラシックで連覇を果たしました。さてサッカーはどうか。野球では、ピッチャーが投げてバッターが打つ。ボールの行方と選手の動きにそれほどバリエーションがある訳ではなく、選手のボール捌きとベンチの指示の巧拙が問われるのに対し、サッカーは、パスを繋いで相手ディフェンダーを掻い潜りゴールを目指す。逆に相手にボールを奪われ、一転ピンチに立たされることもあり、常に状況の変化への対処が必要。変化の激しい時代には、現場から離れた中央から統制するのでは間に合わない。現場を信じて任せ、個々が持っている真の力を発揮させる。ある意味、地方分権にも通じるように思えます。
1丁目1番地と位置づけられた国の分権改革は動きが見えませんが、関西は、今年、待ちに待った広域連合が立ち上がります。まずは、一つずつ、早く実現するように努力をしたいと思います。

昨年、関経連は関西経営者協会と統合し、一層広がりのある政策提言の発信と関西の活性化に取り組むことができました。これからも、より効率的な事業運営に努めて参ります。関経連を支えて頂いている会員各位におかれましては、より一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げて、開会の挨拶とさせて頂きます。
有難うございました。

以上

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