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2025年度

総合経済対策の閣議決定に関するコメント

2025/11/21
公益社団法人関西経済連合会
会長  松 本 正 義



   

 本日、総合経済対策が閣議決定された。現下の物価高対策への対応とともに、強い経済を実現するための危機管理投資・成長投資が必要との認識の下、積極的な投資や賃上げの後押し、また米国の関税政策への対応などとともに、成長型経済への移行を実現するためにきめ細かく目配りされた内容であり、経済界として心強く感じている。

 エネルギーコストの負担軽減策や地方公共団体の物価高対策を支援する重点支援地方交付金の拡充などが打ち出されたことについて、国民の暮らしを守ることを第一とした総合的な対策であると評価している。
 また、当会もかねてより主張している給付付き税額控除について、制度設計に着手することが盛り込まれた。これも含めて税と社会保障の一体改革に関する国民的議論が進展し、確実に実行されることを期待している。
 危機管理投資・成長投資という観点からは、AI・半導体など戦略分野におけるサプライチェーン強化に加え、先端科学技術における研究開発を後押しする施策などが示された。この他、大胆な設備投資を促進する税制の創設についても掲げられており、我が国の産業競争力強化に繋がるものとして歓迎したい。
 加えて、大阪・関西万博のレガシーを具体化するために、先端技術の社会実装に向けて取り組むことや、会場跡地を国際観光拠点として整備することも明記されたことを、地元経済界として歓迎したい。

 今回の総合経済対策は、「責任ある積極財政」を打ち出し、21兆円を超える大規模なものとなったが、政府には引き続き、日本の財政に対する市場からの信認を維持することの重要性を十分念頭に置いていただきたい。

以  上