会長コメント
平成31年度与党税制改正大綱に関するコメント
2018/12/14会長 松 本 正 義
本日、平成31年度与党税制改正大綱が取りまとめられた。
研究開発税制については、高水準型などの枠組みが維持されたほか、ベンチャー企業への支援強化やオープン・イノベーション型の拡充などがなされた。ロボットや再生医療など、先端分野で優れた取り組みを行う研究開発型ベンチャーが登場するなかで、企業間の連携が加速し、新たな付加価値創出につながることが期待され、大いに歓迎する。
当会をはじめとする地方経済8団体が要望してきた国土強靱化税制については、中小企業向けの措置がなされることとなった。制度創設に向け、大きな一歩が踏み出されたものと理解しているが、大規模災害が相次ぐなかで、防災・減災対策は全ての企業にとって、重要な経営課題であり、今後、さらなる制度拡充に向けた議論が進むことを期待する。
地方税については、税源の偏在性がかねてより指摘されていた地方法人二税の地方への配分が見直されることとなった。地方の財源を安定的に確保していくためにも、引き続き、地方税全般に係る課税のあり方などを検討していくことが望まれる。
消費税については、来年10月の10%への増税を控え、景気の冷え込みなどに配慮し、住宅や自動車などへの措置を含む需要変動の平準化対策が盛り込まれた点を評価する。確実に税率を引き上げていただくとともに、軽減税率の導入に向けては、事業者への支援の充実や消費者への理解促進に尽力いただきたい。
政府・与党には、わが国の競争力強化に資するよう、今後も税制の見直しに間断なく取り組み、経済成長と財政健全化の両立を実現していただきたい。経済界としても、設備投資や研究開発、所得・雇用の拡大などを通じ、経済の好循環に貢献していく。
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