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2025年度
2025.06.24
評議員会を開催

6月9日(月)、評議員会を開催、中央大学文学部の鈴木俊幸教授を講師に迎え、「蔦屋重三郎の経営哲学を考える」と題した講演をいただいた。
講師は、江戸時代の出版業者である蔦屋重三郎が、吉原で生まれ育った背景を生かし吉原のガイドブック『吉原細見』を制作したこと、狂歌本・戯作・浮世絵などの出版を通じて、江戸の出版界において圧倒的な存在感を示したことを紹介した。
また、蔦屋が出版物を単なる利益追求の手段としてではなく、広告媒体として活用していた点を強調し、吉原の情報を盛り込んだ書籍の制作や広告記事の挿入によって出版物そのものが蔦屋の宣伝となる仕組みを構築し、自身の名を広く流通させることで、「蔦屋ブランド」を確立することに成功したと説明した。