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2025年度
D&I専門委員会 講演会を開催

6月10日(火)、D&I専門委員会は、奈良女子大学工学部非常勤講師、竹本教育研究所代表の竹本三保氏を講師に迎え、「ミッションを果たすために必要なこと~異業種のリーダーシップとチームづくり~」と題した講演会を開催し、オンライン参加を含め70名が参加した。
講師は、海上自衛隊での部隊指揮官や公立高校の校長としての経験をふまえ、「組織が異なっても、ミッションを分析しビジョンを描くこと、トップの権限や情報を活用すること、すべての決断に責任を持つこと、細心の準備のもとで大胆に行動することなどは、リーダーとしてのやりがいであり、共通する要素である」と述べた。
また、成熟社会においては、周囲との信頼関係を築き、部下の自主性を尊重しつつ、協力して目標を達成する「支援型リーダー」が求められるとも指摘した。
評議員会を開催

6月9日(月)、評議員会を開催、中央大学文学部の鈴木俊幸教授を講師に迎え、「蔦屋重三郎の経営哲学を考える」と題した講演をいただいた。
講師は、江戸時代の出版業者である蔦屋重三郎が、吉原で生まれ育った背景を生かし吉原のガイドブック『吉原細見』を制作したこと、狂歌本・戯作・浮世絵などの出版を通じて、江戸の出版界において圧倒的な存在感を示したことを紹介した。
また、蔦屋が出版物を単なる利益追求の手段としてではなく、広告媒体として活用していた点を強調し、吉原の情報を盛り込んだ書籍の制作や広告記事の挿入によって出版物そのものが蔦屋の宣伝となる仕組みを構築し、自身の名を広く流通させることで、「蔦屋ブランド」を確立することに成功したと説明した。
アスリート派遣事業による卓球教室

6月8日(日)、大阪府箕面市の関西電力総合運動場体育館にて卓球教室を開催した。同教室は、当会のアスリート派遣事業に賛同する日本生命保険の協力により、Tリーグ*に所属する日本生命レッドエルフの選手を講師に招いて実現したものである。
当日は、近隣エリアから約60名の子どもたちが参加し、アスリートによる指導のもと、基礎練習に加え、プロさながらの実戦練習にも取り組んだ。
また、2027年に関西で開催される「ワールドマスターズゲームズ2027関西大会」のノベルティを参加者に配布し、関西大会への参加・観覧を呼びかけた。
*日本の卓球プロリーグ
科学技術・産業振興委員会講演会

6月2日(月)、科学技術・産業振興委員会では、「産業用ロボットの安全性と生産性の向上」と題した講演会を開催。講師には日本認証代表取締役社長の赤松浩二氏、カワソーテクセル堺工場工場長の浦川佳寿彦氏、三菱電機機器事業部ロボット・センサ部Chief Expertの武原純二氏を迎え、オンライン含め約60名が参加した。
赤松氏は、人と機械が協調して安全を確保する考え方「協調安全/Safety2.0」やウェルビーイング経営の重要性について解説。あわせて、7月16日から19日まで2025年大阪・関西万博会場およびインテックス大阪で開催されるイベント「未来への贈り物 80億人の安全、健康、ウェルビーイング*」を紹介した。
また、浦川氏からは製造現場での運搬ロスを減らす活動や、生産ラインにおけるデジタル化の取り組みについて、武原氏からは生産性・安全性向上に資する産業用ロボット導入にあたっての考えや工夫についてそれぞれ説明があった。
*GISHW(Global Initiative for Safety, Health & Well-being at EXPO2025)「未来への贈り物 80億人の安全、健康、ウェルビーイング」
経済財政委員会講演会

5月26日(月)、経済財政委員会では、一橋大学大学院経済学研究科の佐藤主光教授を講師に迎え、「税と社会保障の一体改革に向けて必要な環境整備とは」と題した講演会を開催した。
講演では、わが国の財政と社会保障の現状が解説されたほか、経済学者と国民との間で財政赤字の原因に対する認識にギャップが生じていることを示すアンケート調査の結果が紹介された。その上で、「給付と負担の見える化」や、セーフティネットが手薄なワーキング・プアの自立を支援する仕組みなどが、「社会保障と税の一体改革」の方向性として示された。
加えて、応能負担を徹底するために必要な所得情報を把握する仕組みや、省庁の枠を越えて議論する場の創出など、一連の改革を進めるための環境整備の必要性が強調された。
第5回DX-Dojoを開催

5月23日(金)、第5回DX-Dojoをメンバーシップ部会とともに開催、オンライン視聴を含む計34名が参加した。DX-Dojoは、DX推進における課題や取り組みについてディスカッションすることで、経営層の意識啓発および企業間連携の促進等をめざすものである。
はじめに、DX先進企業事例としてコマツ株式会社の小松智代表取締役が講演を行い、続いて水田響 DX委員会副委員長をファシリテーターとして、参加者によるディスカッションを実施した。
参加者からは、「講演では、普段接する機会の少ない社長の視点から語られる産学連携の取り組みについて知ることができた。また、新たな取り組みを始める上での行動力の重要性や、社内に存在するハードルをどのように乗り越えていくかなどについての話も聞くことができ、非常に参考になった」との声が上がった。
西日本経済協議会 構成団体トップによる万博視察会

5月23日(金)、西日本経済協議会を構成する北陸、中部、関西、中国、四国、九州の6経済連合会の会長による2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の視察会を実施し、当会からは松本正義会長が参加した。
当日は、大屋根リングの上から会場全体を見渡した後、4つの国内パビリオンおよび2つの海外パビリオンを視察した。
各パビリオンでは、館長やスタッフから詳細な説明を受け、全国的な機運醸成に取り組んできた各地経済連合会が万博の展示内容などについて理解を深める貴重な機会となった。
ジョージ・グラス 駐日米国大使との懇談

5月22日(木)、ジョージ・グラス 駐日米国大使との懇談を実施し、当会からは松本正義会長をはじめ、国際委員会の鈴木博之委員長、十時憲司副委員長が出席した。
冒頭、松本会長は大使着任に対する祝辞を述べたほか、当会の活動や関西経済の特徴について紹介した。
続いて、昨今の日米間の重要課題である関税交渉について議論を交わし、松本会長は「日米双方の立場はあるが、両国は最も重要なパートナーであり、対話を重ねてよい解決策を導いていただきたい」と述べた。
グラス大使も熱心に意見交換に加わり、今後の米国および日本・関西の発展に向けた貴重な機会となった。
国土・広域基盤委員会 新名神高速道路視察会

5月21(水)、国土・広域基盤委員会では、新名神高速道路視察会を実施、楢原誠慈委員長を含む計20名が参加した。
関西の高速道路ネットワークのミッシングリンクとなっている新名神高速道路(大津~城陽間、八幡京田辺~高槻間)では、全線供用に向けた建設工事が進められている。
視察会では、西日本高速道路の芝村善治代表取締役社長によるあいさつの後、梶原トンネルや城陽スマートインターチェンジ、枚方トンネル東坑口発進立坑等を見学した。また、同社の安達雅人執行役員関西支社長から、新名神高速道路の整備効果等について説明を受けた。
当会では引き続き、インフラの早期整備や重要性の理解向上につながる視察会を実施していく。
企業制度委員会講演会

5月21日(水)、企業制度委員会では、マッキンゼー・アンド・カンパニーからパートナーの河内誉帆氏、コンサルタントの中尾唯人氏および金水文平氏を講師に迎え、「アクティビストファンドの動向と経営戦略のあり方」と題した講演会を開催した。
講演では、国内外のアクティビズムの動向について解説があった。そのなかで、わが国の現状は、1980年代米国で企業買収が増加し、それに伴って人材の流動化が進んだ状況と類似していると指摘された。
また、投資家を対象とした調査結果をふまえ、企業価値の創造がアクティビスト投資家に対する最善の防御策となること、さらに経営陣が中心的な役割を果たす必要があることが強調された。